ちあき先生に兄弟育児のコツやポイントをお伺いするコラムです。
今回は正義感が強い上の子への接し方についてです。
下の子がイヤイヤ期なので、少し緩めに対応していたところ、いろいろできるようになっていた上の子が警察のように取り締まってきて面倒です。上の子への対応も一緒に緩めた方がいいのでしょうか?

「ダメだよ!」「ママが言ってたよ!」みたいな状況ですね。
ルールを守るのも大事だけど、下の子を泣かさなくていい。
なかなか伝わらないですよね。
イヤイヤ期から始まる「していいこと」と「いけないこと」の区別
小さい子は悪気なく乱暴な振る舞いをしたり、危険な行動をしたりします。そうすると大人がとめに入るので、子どもは「これはしたらダメなんだ」と学びます。イヤイヤ期は何度も注意されながら、どの辺りまでやると怒られるのかを学んでいる時期です。
イヤイヤ期に覚えた決まりごとを自分のものにして、「ルールだからやらない」という行動ができるのが4〜5歳です。でも、まだ指示や注意に従えるようになってきた段階なので、「例外」という発想はありません。ルールはルールなので、決まりを守らない子に注意したり、大人に言いつけたりします。
「いけないんだよ!」と言い募るのはやっかみやアピールではなく、しっかり育っている証拠です。



上の子への対応を緩める必要はありません。
下の子のイヤイヤ期に、上の子の正義感をうまく活用しましょう!
参考:香川県「4歳児・5歳児の発達について」『気になる子どもの気づきと支援の手引(改訂版)』
ルールに厳しい子には、おまわりさんごっこがおすすめ?!
保育園でもしっかりしている子が「〇〇くんが走ってるよ」などと、よく先生に教えに来てくれます。
そんな時は無線機を使う仕草をしながら「〇〇おまわりに連絡します。△△くんがお着替えできずに泣いております!至急お手伝い願います🚨」などと言い、実況中継も交えながらおまわりさんごっこをして、お手伝いをしてもらうようにしています。


上の子は警察官になりきって頑張ってくれますし、いつのまにか下の子もそのおまわりさんごっこに自然と巻き込まれて一緒に遊んでいたり…というようになっていますよ。



お巡りさん役なら、強すぎる注意もちょっとやわらぎそうですね。
遊びながら、ルールを守れない子の状況を解説したり、「ダメだよ!」じゃない言い方を示してあげたりすれば、より優秀なポリスになれるかも。
- 下の子のイヤイヤ期に上の子を付き合わせる必要はない
- 上の子の正義感でトラブルになる時はむしろお巡りさん役に任命
次回のご相談は…
「相談No.11 上の子にうんざり。可愛がれないのはなぜ?」です。
お楽しみに♪
今回ご回答いただいた専門家
ちあき先生


フィンランド好き保育士。素敵に見えるあのママも、悩み事なんてまるで無さそうなあの人も、実はみんなみんな子育てで悩んでいます。そんな毎日子育てを奮闘しているママさんたちが、少しでも肩の力が抜けて、笑顔になって、一歩踏み出せますように…という想いを込めて、ママさんひとりひとりの気持ちに寄り添う、まるでラブレターのような記事をお届けします。記事の内容は、保育士19年の経験、日々受けているお悩み相談からの気付き、そして、子育てで絶賛お悩み中のママへのインタビューを参考にしています。
https://news.yahoo.co.jp/expert/creators/chiakisensei