赤ちゃんは泣くものですし、子どもはうるさいものですが、そうは言ってもちょっと静かにしていてほしい時というのはありますよね。そこで、巷で紹介されている、静かにしてもらうためのテクニックを集めてみました。
電車内や病院の待合室などの公共の場で
静かな場所で子どもが騒ぎ出すと、周りに迷惑なのではないかと困ることもあるかもしれません。実際には、親が注意をする姿勢があれば、なかなか静かにならなくても大して問題は起こらないものです。焦らず、いろんな方法を試してみましょう。
大人が先に小さい声になる
「うるさい!」と大きな声で叱ると、子どもは余計に大きな声で反応します。なので、「しー、静かに」と小さな声で注意して、まずは大人がどのぐらい声を落とせばいいのかを実践してみせます。「なんで小さい声で話すの!」とまだ大きな声で聞いてきたとしても、声の大きさに興味が向けばしめたもの。
大きい声を出してはいけない理由を理解できれば、退屈するまでは静かにしていてくれるでしょう。
「小さい声」を言い換える
「静かにしなさい」では、子ども自身が具体的に何を要求されているのかが分からないことがあります。そんな時は「アリさんの声でお話しよう」のように、声を小さくするイメージを持てるような表現に言い換えてあげると伝わるかもしれません。ほかには「お口にチャック」のジェスチャーも、見れば口を閉じることが分かります。
何か聞いてほしくて騒いでいるなら、耳に手をあてて「ママにだけ教えて」と内緒話に持ち込むという手もあるでしょう。
暇つぶしのネタを用意する
混み合う病院などでは1時間ぐらい平気で待たされることもありますよね。大人だって、5分でも10分でも待っていれば退屈してスマホを見出すもの。子どもが飽きて騒ぎ出すのもしかたのないことです。
あらかじめ、待ち時間が発生することが予想できるのなら、暇つぶしのネタを用意しておけるといいですよね。
例えば、定番ではこんなものがあります。
- 塗り絵
- シール
- 折り紙
- ぬいぐるみ
- お絵描き帳
100円ショップに行けば、シールブックや塗り絵ブックなど豊富にあります。小さく持ち運べるおもちゃは日頃からいくつか常備しておいてもいいですね。
鉛筆やボールペンが1本でもあれば、要らないレシートの裏に落書きして時間を潰すこともできます。
何も持ち合わせがない時には昔、自分が遊んだ手遊びも思い出してみてください。「おせんべ焼けたかな」「ずいずいずっころばし」など、昔ながらの遊びもちゃんと楽しんでくれますよ。
大人限定のものを特別貸し出し
これは飛行機の搭乗の際に子連れへの案内向けに載っていたテクニックなのですが、どうしても静かにならなかったら、普段は触らせていない鍵や化粧品などの大事なものを「今だけ特別だよ」と伝えて、触らせてあげるということもできます。
普段は触りたくても触れないものなので興味津々のはず!
手鏡など、子どもにとって恰好のおもちゃになります。
注意や予定など大事なことを伝えたい時
言葉でコミュニケーションが取れる年齢の子に、どう話を聞かせるかという方法については、保育園や幼稚園の先生のやり方が参考になります。
先に子どもの興味を引く
楽しそうな歌を歌って子どもが集まってきたら、歌の最後で「手はお膝〜♪」と自然に誘導されるということがなかったでしょうか。
こんな感じ↓です。
遊びに夢中で話を聞いていない場合は、まずこちらを向いてもらってから静かに聞くように伝えるという順番が良さそうです。
よそ見をしていたら肩をトントンするでもいいかもしれません。ぬいぐるみを持ち出して、ぬいぐるみに「聞いて!」としゃべらせるということもできるでしょう。
話を聞くメリットを説明
よくできた動画では、最初に「この動画ではこんなことを話します。これを知りたかったら最後まで聞いてね」のように、話を聞くと何がいいのかを言いますよね。それと同じで、子どもが話を聞くメリットを伝えると静かに聞いてもらえる可能性が高まります。
たとえば、決まりを聞いていないと「イタイイタイ」になってしまう注意事項、もしかしたらご褒美がもらえるかもしれないお得情報など、聞いておいた方がいいなと思ったら、子どももちゃんと聞こうと思うでしょう。
食事中に騒ぎ出した時
レストランなどで外食をしている時も子どもが騒ぎ出すと困りますが、家でリラックスしている時はさらに椅子をおりて遊び出したりして困ってしまいますよね。こういう時はお腹の満たされ具合で対応も変わってくるでしょう。
まずは「やって」要求を満たす
フォークがない、袋があけられない、硬くて食べられない、ソースが欲しいなど、食べようと思ってもできないことがあると子どもは騒ぎます。それにすぐに対応しないと、聞いてくれていないと感じるのか、ますます声は大きく、要求もエスカレートしていきますね。
料理中や赤ちゃんに対応中などでちょっと待っていてほしい時でも、まずはできる限り、お腹の空いている子どもが自分で食べられる状況をつくるようにすると落ち着いてくれるでしょう。
ある程度済んでいれば切り上げる
お腹がある程度満たされているのであれば、最後まで食べ切らなくても良しとしてサッサと切り上げてしまうということも必要です。「もう、ごちそうさまだよ」と口頭で伝えるだけでは聞かない場合、食事の時間はもう終わりだということを状況で伝えていきます。
家なら空いたお皿を片付けたり、電気を薄暗くしたり、残っているものは大人が食べてしまったりすると、食事の時間はもうそろそろ終わりなんだなということが状況から分かります。
あらかじめ時間を決めておいて、時計の長い針がここまで来たらおしまいだと伝えておくのもいいですね。
来客や電話などに対応している時
荷物の受け取りなど短時間の用事であれば、うるさくしていてもそこまで気になりませんが、リモートワーク中や大事な電話の最中などはちょっと静かにしていてほしいですよね。
おやつやおもちゃを用意
電話のように短い時間で終わることであれば、子どもを静かにさせるよりも自分が静かな場所へ移る方が早いでしょう。おもちゃなどを用意して待っていてもらうこともできますね。
あらかじめ分かっていて時間が合うのであれば、おやつを用意しておくということもできます。「いくつ食べていい?」とか、「おかわりが欲しい」とか、話しかけてはきますが、一定時間は静かになるはずです。
中途半端に構うと何かアクションを起こせば気を引けると思ってしまうので、余計にうるさくなります。「お仕事のときは静かにしてね」などのルールを伝え、大人の話に集中するのがいいでしょう。
疲れていて対応する元気がない時
スマホや動画を渡すのは簡単ですが、もう少し選択肢を持っておけるといいですよね。
目新しいおもちゃを用意
これは、きちんとお片付けできていない家に有効な手段なのですが(笑)、隠れて見えなくなっているおもちゃを出してくると少し遊びに集中してくれるかもしれません。そろそろ処分しようかなとよけていたおもちゃなど、最近使っていないおもちゃはないでしょうか。
我が家ではおもちゃのサブスクを利用しているのですが、1回に5〜6点届くおもちゃを一気に出さず、小出しにするようにしています。レベルや興味に合ったおもちゃが届くので遊びに集中しやすく、困った時の助けになっています。
疲れているアピールをする
言葉を話せていても、言葉だけでやり取りするというのは小さな子にとっては大変なこと。一緒に遊ぶ元気はないのだと知ってもらうには横になって目をつむったりして、疲れているアピールをするといいかもしれません。
何なら「今ちょっと元気がないから代わりに⚪︎⚪︎してくれる?」と、小さなお手伝いを頼むと張り切ってくれる可能性もあります。
目を合わせてギューをする
元気がないと子どもの話に相槌を打つ元気もなく、スルーしてしまうということもあると思います。ただ元気がないだけなのですが、子どもはそこまで背景が分からず、より気を引こうとします。
もし構ってもらおうとしているんだなと感じたら、1回だけ全力を振り絞って目と気持ちを子どもに向け、「どうしたの?」「そうだったんだね」と話を聞いてあげるといいかもしれません。何ならギューとすれば、気持ちもおさまるでしょう。
子ども自身も寝不足だったり、微熱だったりした場合はいっそのこと、そのまま一緒に寝てしまうのもアリですね。
「静かにしなさい!」と怒るのもエネルギーがいること。このなかから、いくつかでも子どもに静かにしてほしいことが伝わるやり方が見つかればうれしいです。